任天堂Switchプロコンの左スティックの反応が悪くなったので、自分で修理しました。
修理作業自体はそれほど大変ではありませんでしたが、スティックを最大に傾けても本来の7~8割となってしまい、その原因と対応に苦労しましたので、記録しておきます。
準備した部品
- アルプス電気 RKJXV1224005
- 半田ごて
- 半田
- 半田吸い取り線
- ニッパー
- フラックスクリーナー
このスティック部品は秋月電子などで買えば1個190円です。しかしこの部品、AmazonなどではSwitchプロコン修理用ジョイコンスティックとして販売されていますが、ぼったくり価格のものもありますので、しっかりと確認した方がよさそうです。
修理の手順
修理の手順はおおよそ以下のような手順で行いました。
- 基盤を取り出す
- スティック部品を基板から取り外す
- 購入したパーツを基板に半田付けする
- 基盤を固定する
- カバーを取り付ける
基盤を取り出す
プロコンのカバーを外して、中の基盤を取り出します。ここまではドライバー1本で行えます。左側がカバーなど外したパーツの一覧で、右側が基板となります。
スティック部品を取り出して基板をきれいにする
続いて、調子の悪い左スティックの部品を基板から取り外します。半田吸い取り線を当てながら半田ごてで温めて半田を取り除いていきます。鉛フリーの半田で温度を高めにしない溶けません。温度が気になる場合は、少し高いですが「サンハヤト特殊ハンダ(一般タイプ) SMD-H05」などを使うとよいかもしれません。
半田を取り除くとスティック部品が取れますので、残っている半田を吸い取り線で取り除いた後、基板をフラックスクリーナーできれいにしますす。
部品が外しにくい場合には、サンハヤトの「特殊ハンダ(一般タイプ) SMD-H05」などの低融点の半田を溶かしながら外してみてもよいかもしれません。
購入したパーツを基板に半田付けする
基盤がきれいになったら、購入したアルプス電気RKJXV1224005を半田付けします。半田付けが完了したら、基板を固定し、カバーを元に戻せば終了です。
問題発生
スティック部品の交換が完了して動作確認をしたところ、問題が発生しました。
スティックを最大に傾けても本来の7~8割となってしまい、補正ができない。
プロコンのケースにスティックが干渉している?
右スティックとざっと確認してみましたが、大きな差はなさそうです。カバーを外した状態では動作可能となります。しかし、カバーを外した状態でスティックを最大に傾けると戻りが悪くなってしまいます。どうやらカバーで動きの幅を制限して戻る動きを確実にしているようです。
カバーを削るとか、スティック部品を基板から浮かして取り付けるなどの方法がネット上で見つかりましたが、これは最終手段のように思いますので、他の可能性を考えてみます。
スティック部品の可変抵抗器の抵抗値が違う?
元々プロコンについていたスティック部品と購入したものの可変抵抗器の値をテスターで測定してみようと思いましたが、元々プロコンに付いていた部品は故障しているもので、意味がないと思いやめました。
ここまできたら、可変抵抗を分解して確認してみます。抵抗体、ブラシともに左側が元々プロコンに付いていたものです。ブラシは材質が違うのでしょうか?不具合のあったもののブラシは形が変形してしまっている部分がありましたが、直しています。
可変抵抗の抵抗体とブラシ
抵抗値が違うのであれば、抵抗体を元々プロコンに付いていたものを使えばよいのではと考えてみました。元々のブラシは変形していたこもありますので新しく購入したものを使い、プロコンの基板に取り付けました。
修理完了
購入したアルプス電気のスティック部品について、可変抵抗の抵抗体のみを元々プロコンに付いていたものに付け替えた結果、左スティックは正常に戻りました。
ただ、写真では分からないのですが、抵抗体の部分をよく見ると、使用により摩耗しているようです(特に前進方向)。これが原因でブラシが変形してしまったり、摩耗によって接触不良が起こっていることがスティック不具合の根本的な原因のような気がします。抵抗体の摩耗が原因とすると、今回の修理方法では、再度ブラシの変形を引き起こし、一時的な回復に過ぎないのかもしれません。
余談
アルプス電気RKJXV1224005では、スティックを最大に対しても、入力値が本来の7~8割にしかなりませんでした。ネット上には、OEM製品で正常に動作するとの情報がありました。Amazonでも販売していますね。安く入手したい場合には、AliExpressで購入できそうです。
また、可変抵抗器だけもAliExpressで販売していましたので、時間のある時にこちらも試してみたいと思います。